株式会社 取締役の解任
2012.08.15
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ある取締役に辞めてもらいたい場合に、すんなり辞任届の提出があればいいのですが、なかなか提出がないときに解任という手続を検討せざるを得ないことになるかもしれません。
今月は、株式会社の取締役の解任について考えます。


取締役解任の決議

現行の会社法が施行される前の旧商法では、株式会社は、いつでも、株主総会の特別決議(3分の2以上)をもって取締役を解任することができるとされていました。
これに対して、現行の会社法では、株式会社(有限会社を含む)について、取締役の解任決議の要件が緩和され、特別決議から普通決議(過半数)となっております。
これは、過半数の株主の支持を失った取締役について株主の意向を強く反映させる方が企業統治のうえで望ましいという考えに基づくものです。旧商法では議決権の3分の2以上を保有されなければ解任される可能性がなかったものが、過半数を保有されることにより解任のリスクにさらされることになっています。ただし、各会社において定款で決議要件を加重することも可能です。
なお、累積投票制度によって選任された取締役については、少数派の株主の意向を取締役の選任に反映させるという累積投票制度の趣旨に照らすと、これを普通決議によって解任する事を認める事は相当でないため、解任決議の要件としては、特別決議を維持しています。


取締役解任の決定手続

株主総会を招集するには、取締役会非設置会社においては取締役が、取締役会設置会社においては取締役会の決議により、取締役の解任を議題とする旨を決定し、その後、取締役が株主総会の一定期間までに、招集通知を発します。
書面投票もしくは電子投票を行う場合または取締役会設置会社である場合には、招集通知は書面で行います(株主の承諾を得て、電磁的方法により行うことも可能)。
なお、取締役の解任は、会計参与・監査役・会計監査人の場合と異なり、当該株主総会において、当該取締役には意見陳述権はありません。
株主総会において、取締役解任の決議により当該議案が可決された場合には、取締役が解任されます。
なお、解任された者は、その解任について正当な理由がある場合を除き、株式会社に対し、解任によって生じた損害の賠償を請求することができることになっています。
ちなみに、監査役を解任する場合は、特別決議(3分の2以上)によることになり、当該監査役は、株主総会において、解任について意見を述べることができます。


取締役解任の訴え

取締役の職務執行に関して、不正の行為または法令もしくは定款に違反する重大な事実があったにもかかわらず、当該取締役を解任する旨の議案が株主総会において否決されたなどの場合は、総株主の議決権の3%以上の議決権を6か月前から引き続き保有する株主等は、取締役解任の訴えを提起することができます。
(※非公開会社の場合は保有期間の要件の適用はありません。)
なお、会計参与・監査役についてもこの規定は適用されます。




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