社会保険 106万円に新たな壁 2016.02.20
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今年の10月から短時間労働者(パートタイマー)の社会保険の適用対象が拡大されます。


社会保険の適用対象の拡大

10月以降は、次の5項目に該当する場合には社会保険への加入が必要となります。
(1)労働時間が週20時間以上
(2)月額賃金8.8万円以上(年収106万円以上)
(3)勤務期間1年以上見込み
(4)学生は適用除外
(5)従業員 501人以上の企業
現在の週20〜30時間の短時間労働者約400万人のうち約25万人が今回の対象となり、3年以内に見直しとなっていますので、今後、適用対象は拡大されていくと見て間違いないでしょう。


106万円に新たな壁

この改正で最も影響を受けるのが、夫の扶養内でパートをしている妻です。夫がサラリーマン(会社員や公務員)の場合、現行では、妻の年収が130万円未満であれば、夫の社会保険の「被扶養者」になり、保険料を負担せずに社会保険に加入できます。
10月以降は、前述の(1)から(5)の要件を満たす場合は、妻がパート先で社会保険に加入することになり、これまで意識されていた130万円の壁が「106万円の壁」となるわけです。


サラリーマンの妻の試算

サラリーマンの妻でパート収入が年120万円の人であれば、現在は、雇用保険料、所得税、住民税を差し引いた手取りは約116万円で、社会保険料の負担はありません。社会保険に加入となると、年間約17〜18万円の社会保険料負担が増え、所得税、住民税は減りますが、それでも手取りは約102万円になります。
現状の「130万円の壁」でも行われている就業調整ですが、今後は、労働時間を週20時間未満に減らすか、年収を106万円未満に抑えるか、または500人以下の会社に転職するかなど、働き方に影響がでるでしょう。


自営業者の妻などの場合

自営業者の妻やシングルマザー、単身者などの場合でパート収入が同じく年120万円であれば、所得税、住民税、国民年金(約19万円)、国民健康保険(約10万円)を差し引いた実質の手取りは約91万円です。パート先で社会保険に加入すると先述どおり約102万円となり、現状より有利となります。


雇用する側にも当然影響あり

この改正は、当然雇う側にも影響がでてきます。社会保険加入となると保険料負担が生じますし、労働時間を抑えるとなると代わりの人員(ワークシェア)が必要になります。
従業員 500人以下の企業(従来どおり130万円の壁)は、当面はパート求人に有利となる場合もあるでしょうが、3年後に更に適用対象が拡大されるか注目しておく必要があるでしょう。
結局のところ、厚労省は保険料徴収を増やしたいわけですから、制度をよく知って賢く対応していくしかありませんね。




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